
結論から申し上げますと、Switch以降、任天堂は現場が200人規模になると管理に苦しめられ、発売日変更や延期を余儀なくされている"発見"をしました。
現場の定義
現場の定義は、ゲームのスタッフリストからゲームデザイナー、プログラマー、アーティストに該当する人物を抜き出しています。手法の詳細はnoteに載せています。
私はゲーム開発における役職を以下の10種類に分けています。
- ゲームデザイン:ディレクターやシナリオ、レベルデザイン、プランニングなど
- プログラミング:各プログラミング、テクニカルサポート、R&Dなど
- アート:キャラクター/フィールドデザイン、モデリング、リギング、カットシーン、アニメーション、モーションアクターなど
- サウンド:作曲者、編曲者、演奏者、バンド、ミキシング、マスタリング、レコーディング関係者など
- ボイス:キャスト、レコーディングなど
- デバッグ:テスター、デバッグ、QA関係者/社など
- ローカライズ:ローカライズ、ローカライズに関わるテスティング
- スペシャルサンクス:スペシャルサンクス
- プロデューサー:プロデューサーや広報など
- スタッフ:スタッフリストでゲームデザイン、プログラミング、アーティストの構成が開示されていない場合の最終手段
テクニカルアーティストはどうすべきか、プロデューサーがディレクター的素養を持つ場合はどうするのかなど考慮すべき点はありますので「基本的」にですが、この形で分類しています。そして、ここで見るのは1、2、3です。
ここで、任天堂が開発に携わりスタッフリストが分かっているタイトルを調べ上げました。それが記事のサムネでもあるこの画像です。

上位3作品は全て発売日変更、延期を行ってリリースされました。それ以外は発表された発売日のままリリースされました。
その基準がちょうど200人という所にあったため、現場が200人規模だと厳しくなるのではないか。そう感じました。過去に書いた任天堂への見解とは異なりますが、当時は任天堂を調査できておらず『あつまれ どうぶつの森』を例外扱いにしていた故です。
実はSwitch時代の任天堂において、「発売時期を公表した後、延期を発表した任天堂グループの作品は非常に少ない」のです。私の知る限りでは『あつまれ どうぶつの森』しかありませんでした。『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』はWiiU時代です。ゲームにクオリティアップのための延期はよくある話で、任天堂のそれは一種の伝説ともなっていますが、実は任天堂は「見える形」での延期はもはや行っておりません。一本のソフトなら関係会社にごめんなさいすればいいですが、このような連携が取れなくなってしまうからでしょう。
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管理に苦しめられているからと言ってそれが評価に関係する訳ではないですが、開発人数の増加を止めることが難しい現状、大規模になっても予定通りにリリースできるよう動くことは損ではないでしょう。既にやっているとは思いますが。
今回はそんな発見があったという話です。