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桜井政博のゲーム作りのスタイルinカービィシリーズ(11/30更新)

『星のカービィシリーズ』、『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』など数多くの作品の産みの親である、桜井政博のカービィシリーズにおけるゲーム作りの手法について今回はまとめました。彼の著書8冊を元にして作成されておりますので、それらの著書を購入し、ご覧になってからこの記事を閲覧するよう強く推奨します。

『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』や『メテオス』、『そだてて!昆虫王者ムシキング』、『新・光神話 パルテナの鏡』は記事の題名からも分かる通り、対象外となります。ご了承下さい。

尚、この記事では

  1. 『星のカービィ』(GB、1992年4月27日 以下、初代と呼称)
  2. 『星のカービィ 夢の泉の物語』(FC、1993年3月23日 夢の泉)
  3. 『星のカービィ スーパーデラックス』(SFC、1995年3月21日 SDX)
  4. 『カービィのエアライド』(GC、2003年7月11日 エアライド)

の4作品を作品別の分析の対象とします。『星のカービィ 夢の泉デラックス』と『星のカービィ 鏡の大迷宮』は桜井政博の著書『桜井政博のゲームを作って思うこと2』の127ページにある、桜井さんがこれまでにディレクションした作品の表に入っていなかったため対象外となりました。

11/30…フォーマットに従い、内容を一部変更しました。

桜井政博のゲーム制作のスタイルの概略

 ここでは彼の著書からゲーム制作のスタイルを言い表している文章を引用し、適宜補足説明を加えていきながら手法について見ていきます。

1.ゲームの主要素は「システム」

 桜井政博がディレクションする作品の主要素は何より「システム」です。新たな作品を生み出すときに必ず「システム」を導入しています。桜井政博が今までに出してきた出版物を見れば分かりますが、彼がコラムに出す話題の殆どはゲームの話です。映像作品については『スター・ウォーズ』と、自らが監修に関わったアニメ『星のカービィ』しか上げていません。

 桜井はゲームを人生を通じてやってきた人ですので、話題がそれに集中するのは当然でしょうし、彼が「システム」を重要視するのも頷けると思います。

2.ゲームバランス

一言で言い表すとなると"自由なゲームバランス"を彼は重視しています。"自由"は主にプレイスタイルに幅を持たせるためです。

 RPGなどでは、何らかの障害が"クリアーすべきもの"として配置されています。仕掛けとかボスとかパズルとか。でも実際、それらってクリアーしなければダメなのかなぁ? と思ったりします。逆説的な話題ですが、ゲームを否定しているわけではありません。"クリアーしなくていいけど、遊んだらおもしろい"という、遊び手に選択の幅を持たせる仕組みが増えるのが何よりだと思うんですよね。
(中略) 

 ゲームに置かれた障害を何とかギリギリでクリアーできる、というバランスがいちばんおもしろいのは間違いないと思います。でも、さまざまな人が遊ぶからには、みんな同じように進行できるわけではありません。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P.41、週刊ファミ通2003年7月11日号掲載、VOL.12 『好き勝手したい』

2-EXリスクとリターン

 彼は「リスクとリターン」を強く提唱していますが、それが顕著に現れるようになったのはつい最近であり、『カービィシリーズ』に存在しているとはあまり言えません。そのため、今回は言及しません。

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代表的な「リスクとリターン」の例である、悪魔の釜(出典:新・光神話 パルテナの鏡:ステージ紹介)

3.アンチテーゼ

 あまり耳慣れない言葉なので先に意味について調べてみましょう。wikipediaによると

アンチテーゼ(ドイツ語: Antithese)とは、最初の命題の反対の命題で、直接的に対照をなすもの。正反対とも。反対の設定の中で、おのおのは表現の明確な対照によって、意味(定義、解釈、意味論など)の対照も引き出す。語源はギリシャ語の ἀντί(対する)+ θέσις(位置)。

出典:アンチテーゼ - Wikipedia、2016年7月9日アクセス

 アンチテーゼを語る場合、まずは「最初の命題」を知る必要があります。それは"ゲームはマニアのもの"というものです。彼はゲームの高難易度化に大きな懸念を抱いており、それらは自身のコラムにおいても

 それに比べるといまのレースゲームは複雑で難しく、"一定の記録を出さないとダメだ"と初心者を切ってしまう作りになってしまっているのが、わたし自身気になっておりました。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P44、週刊ファミ通2003年7月18日号、7月25日号掲載 VOL.13.14 『カービィのエアライド』

 と明確に記しています。よって、アンチテーゼは"ゲームは初心者のもの"となります。それに沿ったゲーム作りを彼は行っているのです。

4.ムービー

桜井のムービーに対する考えは以下の通りです。

 お客さんが映画やテレビにはない"ゲームならではのおもしろさ"を求めてゲームを買い、貴重な時間を費やす。ということは、ムービーなどのゲームの流れを妨げるものは、ぶっちゃけ、大なり小なり"妨げ"になりえるものだと見られても仕方ありません。問題は、その妨げを越えたプラスがどれだけあるのかということではないかと。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P29、週刊ファミ通2003年6月13日号掲載 VOL.08 『ムービーは必要なのか!?』

 彼はムービーに対して否定的だと捉えるのは間違いであり、ゲームの流れを妨げないか、妨げを越えた優位点がムービーにあれば良いと考えています。

4-EX.会話

 桜井がムービーに対する価値観の「ゲームの展開を妨げる要因」を細かく見ていくととそれは"会話"になります。キャラクターらが会話を繰り広げている間、スキップ不可のムービーの場合プレイヤーはコントローラーで遊ぶことは出来ません。逆に言えば、プレイヤーが遊んでいる間にキャラクターが会話を展開する形なら彼は問題ないと考えているのです。

 (『ラストストーリー』に対して)  個人的ないちばんのお気に入りポイントは、ゲームを止めることなく会話が展開するところです。

出典:『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』P50、週刊ファミ通2011年2月17日号掲載、VOL.368 『ゲームにおける時間の密度』

 言い換えれば、彼はゲームの"濃密さ"を重視していると言えます。

5.濃密なゲーム体験

 4-EX.会話で出ましたが、桜井の関わるゲームは遊んでいる時の濃密さを重視しています。

 わたしは、プレイ時間の長さよりも、その時間が濃密であるかどうかを重視しています。その時間が楽しければ、非常に短く終わっても悔いなしです。

出典:『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』P52.週刊ファミ通2011年2月17日号掲載、VOL.368 『ゲームにおける時間の密度』

後に解説しますが、この点が特に強調されているのは『SDX』のオムニバス形式です。

6.リザルト

 彼の関わった作品のリザルトは、プレイヤーの今までのゲームプレイに対する成績は付けられていません。というのも桜井は自著で

 どちらもエライ。1秒も早くクリアーを目指すのも、一生懸命敵を倒したのもエライはず。だけど、ゲーム自体がとあるプレイスタイルを推奨してしまっては、ある人にとっての楽しさの幅が狭まってしまいます。早くクリアーすることが高評価になるのであれば、逆にじっくり楽しむことは"イケナイこと"ですから。遊んでいて後ろめたいのはイヤですよね。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P135、週刊ファミ通2004年3月19日号掲載 VOL.46 『"あなたはCランクです"』

という価値観を告白しているためです。

7.ワンボタンのミニゲーム

 桜井の関わった作品、特に『カービィシリーズ』にはワンボタンで遊べるミニゲームが実装されている。実装する理由について彼は

ゲームって、初心者にとってえらく複雑なものだと思うんですよ! コントローラーひとつ取ってもボタンが山盛り。それをすべて使いこなせと言われたら、多分尻込みしてしまう。で、初めてゲームをする人たちのために『ボタンを1つしか使わないゲームがあってもいいじゃないか!』とよく考えるのでした。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P15、週刊ファミ通2003年2日号掲載 VOL.03 『ボタンひとつで』

と言っています。なお、『カービィのエアライド』については「思い切ってメインのゲームもワンボタンにしてみました!」(P16)とのこと。

8.続編について

桜井は続編についてあまり考慮していません。

作品というのは必ず変わっていくべきものです。時代が変われば、良いと言われるものもまた変化していきます。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと DX』P136、週刊ファミ通2006年6月16日号掲載、VOL.156 『続編、変えるべきもの?』

 そもそもな話、『星のカービィ』の次に出た作品に「2」ではなく、『星のカービィ 夢の泉の物語』というタイトルを付けさせた時点で彼が続編や継承についてあまり気にしていないことが分かります。

 また、上記の考えは元から存在するシステムにも適用されます。例えば、王道カービィでは必ずと言っていいほど存在するコピー能力は、桜井の関わる『夢の泉』、『SDX』、『エアライド』でも登場します。しかしこれらに出てくるコピー能力は名前こそ同じですが実態は異なります。詳細については作品別の分析で行いますが、同じシステムでも大規模な変更を施すのが彼のやり方です。

9.カービィというキャラクター

 今回は言及しませんが、カービィというキャラクターの方向性について桜井は

 パッケージなどのイラストはともかく、ゲーム中のカービィは口を点にしていることが多く、あまり笑ったり泣いたりしません。それは、カービィ自体がいわば"カーソル"に近く、プレイヤーの意思をなるべくまじりっけなしに反映してゲームをひも解く役目をしているからです。あくまで感情を持つのはプレイヤー。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P55、週刊ファミ通 2003年8月15日号掲載 VOL.17 『『星のカービィ』というキャラクター』

と定義しています。

まとめ

桜井政博のゲーム作りのやり方をまとめると以下のようになります。

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カービィシリーズへの反映

A.初代

システム:無限ホバリング能力を持つ主人公

 後に『カービィシリーズ』としての礎を築くことになった作品となる、『星のカービィ』。桜井は当時ハル研究所に入社したばかりで20歳そこそこでディレクターを務めることになりましたが、既にこの時点で彼の"手法"はある程度形作られていました。彼は、世に出ているアクションゲームが難しすぎると考え、ホバリング能力を備えたキャラクターを生み出しました(ポポポ、後のカービィ)。

 これは後の"ゆるくて、自由なゲームバランス"の反映であると筆者は考えました。というのも、カービィはジャンプ能力を一切制限されていないため、開発者が想定したようにステージを動くよう強制することは出来ないからです。2Dアクションゲームでよくある"ギリギリのジャンプで辿り着ける足場"といった構造はカービィには通用しません。好きなだけホバリングをすれば落ちる恐怖も無くその足場に辿り着けるからです。

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ギリギリでジャンプすれば針に当たらないが、ホバリングで簡単に移動することも出来る

ただし、『初代』は連続ホバリング移動を前提とするステージもあるため、この当時は完全な自由なゲームバランスには到達できていないと判断することもできます。*1

B.夢の泉

システム:コピー能力、ワンボタンで遊べるミニゲーム

 カービィにとって大きな特徴の1つである、コピー能力が追加された記念的作品、『夢の泉の物語』。遊び手に幅を持たせるため、多種多様の能力を秘めたコピー能力が誕生しました。この時点ではコピー能力が持つ技は大半がそれぞれ1つでしたが、コピー能力の登場によりカービィの取れる戦術の幅が大きく広がりました。この変更を桜井は「初心者と上級者の同居」のためとしています。

 また、『夢の泉』ではワンボタンで遊べるミニゲームが追加されました。これについては彼自ら明かしているので引用してみます。

 ワンボタンと言っても、できることは山ほどあります。その中から、ワンボタンでできる遊びを"タイミング"、"早押し"、"切り替え"、そして"連射"の4つに絞り込みました。実際には、そのうちの"連射"をカットし、残り3つをミニゲームにしてみました。
『クレーンフィーバー』
カービィ人形の上に"タイミングよく"クレーンを止め、つかむ。
『早撃ちカービィ』
合図とともに、"早押し"で相手より早く銃を抜き攻撃する。
『たまごきゃっちゃ』
口の開閉を"切り替え"、たまごのみを食べて、爆弾は食べない。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P15~16、週刊ファミ通2003年2日号掲載 VOL.03 『ボタンひとつで』

C.SDX

システム:オムニバス形式、遊びと連動したストーリー

 オムニバス形式が全体のゲームシステムの軸となった、『SDX』。『Wii』が登場するまではこのような形はどちらかと言えば"異質"でした。異質なシステムをシリーズものに導入したのも桜井らしい考えであると言えます。

 コピー能力は一部の能力を除けば、様々な技が追加されており、ただ技を連発するだけでも良いけど、状況に応じて技やコピー能力を使い分けることで、夢の泉の物語で生まれた"初心者と上級者の同居"をさらに発展させていますここでは会話とリザルト、オムニバス形式の3つについて重点的に分析していきます。

 

 まずは会話から。『SDX』のゲームモードの1つである『メタナイトの逆襲』では時折メタナイツの会話が繰り広げられます。

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 この会話は、一部を除くとゲームの流れを妨げるものではなく、同時に展開されます。メタナイトの逆襲はカービィシリーズでは異質な、マジなストーリーが展開されますが、それらがプレイヤーの流れを邪魔しないよう最大限配慮した結果と捉えられます。また、ストーリーを絡ませて、ゲーム体験をさらに濃密なものにしようと設計しているとも言えます。

 ただし、時々挟まれる専門用語や、漢字にルビが振られていないというストーリーの分かり辛さや、会話が表示される場所とステータスなどのUI部分が一致しているので体力や制限時間の確認に手間取るというゲームとしての問題を内包していました。(このようなシステムをブラッシュアップさせたのが『新・光神話 パルテナの鏡』の天界漫才でしょう。)

 

 次にリザルトについて。これは『SDX』のゲームモードの1つ、『格闘王への道』で優勝した時の画面です。

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 『格闘王への道』ではクリアに要した時間が計算されますが、非常に小さく書かれています。所要時間以外は最速でクリアしても、60分でクリアしても変わらない画面で皆等しく「優勝おめでとう!」と称えられるのです。また、『格闘王への道』でボスと戦っている最中は今までどれだけの時間がかかったのか、ゲーム内で把握することができません。 タイムアタックのゲーム性を犠牲にしてでも、プレイスタイルを強制しないように設計しているのです。

 

そして最後にオムニバス形式について。

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 『SDX』ではメインで7つのゲームモード、ミニゲームに2つのモードが収録されています。これらは最初から遊んでも1日あれば終わらせることも可能です。何故そのような設計にしたのか、これについては桜井自らが答えを明かしています。

 宮本さんのテーマ以外にもうひとつ、自分で決めたことがありました。それは、ボリュームに対する倦怠感を防ぐこと。ゲームは当時から、クリアーまでに10時間以上かかったりしていて、娯楽としてのありかたに疑問がありました。
 長く楽しめるのは人によってうれしいけど、最後のカタルシスを得るまでにそんなに時間がかかっていいの? と。お客さんはそんなにヘビーユーザーばかりじゃないよと。遊びなのだから、いいタイミングでピリオドが欲しい。
 そこで、"オムニバス形式"を取ったわけです。
出典:『桜井政博のゲームを遊んで思うこと』P122、週刊ファミ通2010年1月7日号掲載、VOL.314 『ジャマでたのしいマルチプレイ』

D.エアライド

システム:エアライドマシン

 現状カービィシリーズの唯一の3Dレースゲームである『エアライド』、高難易度化し、自由度がレースゲームに減っていると感じた桜井が作り上げたこの作品にはゆるくて、自由なゲームバランスが強く感じられます。

 まず最初に前提として言わなければならないのは、桜井が『エアライド』というゲームの本質を表すモードと考えているモードはシティトライアルだということです。

ひとつの街を舞台に、エアライドマシンを育てて最終決戦"スタジアム"に挑む。このゲームの本質とも言えるモードです。

出典:『桜井政博のゲームについて思うこと』P46、週刊ファミ通2003年7月18日号掲載、7月25日号掲載 VOL.13.14 『カービィのエアライド』

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 シティトライアルはデフォルトの設定では、ランダムに起こるイベントが起こる中、プレイヤーはランダムに出現するエアライドマシンを駆り、ランダムに置かれるパーツを取ってマシンを成長させ、ランダムに決定されるスタジアムの競技で決着をつけることになります。このようなゲームシステムを桜井は「プレイヤーに遊び方を強制せず、アドリブを許せるゆるさ」が売りだと発言しています。

 また、プレイスタイルに幅を持たせるためエアライドマシンそれぞれが極端と言えるほどの個性を兼ね備えてます。コピー能力もレースゲームに合わせて大規模な変更を施されています。これも続編を考慮しない桜井だからこそできる点だと筆者は思います。

 尚、どのような順位であっても(リタイアしても)アレンジされた『カービィダンス』が流れるのもプレイスタイルに制限をかけないように考慮した結果でしょう。

"手法"として定着させるには

 4作品を見てきましたが、彼の手法がゲームに大きく反映されていることが分かりました。これはディレクターとしての力量が高いことの証拠でもあります。ゲームのディレクターという職は正確な意味合いは会社によって異なりますが、ハル研究所では企画から制作全体の指揮まで全てをすることになっています。

企画ディレクションの仕事とは…

ゲームのアイディアを発案し、面白さのコアとなる部分を見つける企画者としての役割と、ゲームの仕様作成からクオリティ監修まで、制作全体の指揮をとるディレクターとしての役割の両方を担う。プロジェクトメンバーと一緒に最後の最後までおもしろさを追求し、遊び手にとことん楽しんでもらえるゲームを作り上げる。

出典:企画ディレクション | 職種紹介 | ハル研究所

 『初代』のようにスタッフが10名程で作られている作品ならまだしも、『エアライド』ではエアライドとシティトライアルだけでも多くて60名程が関わっています。それだけ人数が増えても自分の企画意図を正確に伝え、監修し、良くも悪くも彼の価値観を大きく反映させている作品を彼は生み出してきました。

 手法として定着し、それが批評されるにはディレクターとして優れていることが大前提です。桜井政博はそれに長けていたからこそ、定着し得るだけの手法を持つことが出来ました。どのような形であれ彼について批評する場合、そのことを忘れてはならないと筆者は思います。

 余談:独特な操作体系

 今回桜井の関わるゲームの特徴である、独特な操作体系については語りませんでした。『カービィシリーズ』では『エアライド』に見られますが、ワンボタンで遊べるミニゲームから派生したと想定した(彼もそのように言っているため)ためです。

*1:それらは『SDX』の『はるかぜとともに』ではバッサリカットされています。