
またお久しぶりとなってしまいました。
これまでスタッフリストを調べる際に、人力では時間がとれず更新が滞っておりました。
が、近年隆盛する生成AIのおかげでその問題が解決しました。
おかげで今は「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」開発スタッフの過去作品をすぐに手元に用意することもできました。 (言い訳が今後できなくなりますが…)
ともかく、今回は「Switch時代の任天堂にはどれだけの開発ラインが存在するのか」を明らかにすることを最終目標にし、 その一つの壁である「マリオパーティ」系列はどのような人たちが作っているのか?彼らが他に関わっている作品は何なのか?見ていきます。
「Nintendo Switch 2」が4月2日に詳細な発表がされますが、それまでに「Switch時代の任天堂は結局どれだけの開発ラインがあるのか?」という点を明らかにし、 今後の予想をやりやすくしたいという野望があります。
<注意点>
- ゲーム開発者の特定の個人にフォーカスすることはほぼないです。「◯◯さんの~~が」みたいな話は全くないです。
- Switch時代のマリオパーティ作品は全くと言っていいほど遊んでいません。
- そのため、ここで出る分析は「未プレイ」でも可能なレベルのものとご認識ください。
- マリオパーティの5作品
- 70~260名程度の開発規模
- 「マリオパーティ」ラインの一貫性
- 各作品の傾向
- 1. はじめに
- 「スーパーマリオパーティ」(2018)について
- 「世界のアソビ大全51」(2020)について
- 「マリオパーティ スーパースターズ」(2021)について
- 「エブリバディ 1-2-Switch!」(2023)について
- 「スーパーマリオパーティ ジャンボリー」(2024)について
マリオパーティの5作品
Nintendo Switch時代に出たマリオパーティ系列は5作品存在します。
「マリオパーティは3作品では?」はなった方は流石です。
- スーパー マリオパーティ(2018)
- マリオパーティ スーパースターズ(2021)
- スーパー マリオパーティ ジャンボリー(2024)
ただし、スタッフクレジットを見てみると他に2作品が浮上します。
- 世界のアソビ大全51(2020)
- エブリバディ 1-2-Switch!(2023)
「1-2-Switchは?」とのご指摘もあると思いますが、「1-2-Switch!」はスタッフクレジットがないためカウントしていません。 99%関係していると思いますが、分からない以上はカウントしません。
この5作品を見ていきます。
70~260名程度の開発規模
基本的に年が経つに連れて人数は微増の傾向にありますが、「世界のアソビ大全51」と「エブリバディ 1-2-Switch」では大きく減少します。
個人的にプログラムの規模に驚きました(アートが多いのはマリオパーティに限らず、普遍的に見る事象です)。
プログラム担当が20人いるのはなかなかの規模の作品という感触があるのですが、パーティゲームとして沢山のミニゲームを実装する関係上数が増えるのでしょう。
アソビを実現するにはプログラム言語を理解する人材が必要なのは当然ですが、それでもこれだけ必要ということを踏まえると、今の時代にパーティゲームを作る難しさを感じます。
| スーパーマリオパーティ (2018) |
世界のアソビ大全51(2020) | マリオパーティ スーパースターズ(2021) | エブリバディ 1-2-Switch!(2023) | スーパー マリオパーティ ジャンボリー(2024) | |
|---|---|---|---|---|---|
| ゲームデザイン | 33 | 12 | 31 | 13 | 44 |
| プログラム | 42 | 27 | 38 | 31 | 61 |
| アート | 96 | 24 | 72 | 32 | 133 |
| サウンド | 15 | 11 | 18 | 11 | 24 |
| 合計 | 186 | 74 | 159 | 87 | 262 |

「マリオパーティ」ラインの一貫性
この"マリオパーティライン"ですが、元々ハドソン-エヌディーキューブ-ニンテンドーキューブという繋がりがあるためか、他の任天堂タイトル、それどころか他のゲーム作品にも関係していない人が多いです。
最新作の「スーパーマリオパーティ ジャンボリー」を基準に、彼らが過去に関わった作品を多い順に並べると以下の通りになります。
(この人数ではデバッグ・翻訳・ボイス・QA関係者をなるべく除外していますが、機械的な処理なので限界があります)
| 作品 | 人数 |
|---|---|
| マリオパーティ スーパースターズ(2021、Switch) | 134 |
| スーパー マリオパーティ(2018、Switch) | 120 |
| マリオパーティ 10(2015、WiiU) | 100 |
| 世界のアソビ大全51(2020、Switch) | 89 |
| マリオパーティ スターラッシュ(2016、3DS) | 87 |
| Wii Party U (2013、Wii U) | 84 |
| マリオパーティ100 ミニゲームコレクション(2017、3DS) | 73 |
| マリオパーティ9(2012、Wii) | 71 |
ここからそのままマリオパーティシリーズがずっと連なります。
別会社ですが、例えば星のカービィシリーズはハル研究所が一貫して取り組んでいますが、それと同じようにマリオパーティシリーズもまた一貫されていることが分かります。
また、ハドソン発のため人数こそ少ないですが「DECA SPORTA(2008、Wii)」(18名)、「マイアミクライシス(2009、DS)」(16名)のようなタイトルも出てきます。
各作品の傾向
1. はじめに
最後に、各作品の傾向についてもう少し詳細に見ていきましょう。
「スーパーマリオパーティ」(2018)について
作品全体の規模
| ゲームデザイン (合計:33) |
プログラム (合計:42) |
アート (合計:96) |
サウンド (合計:15) |
|---|---|---|---|
| ディレクター:1 | チーフプログラムディレクター:1 | チーフアートディレクター:1 | チーフサウンドディレクター:1 |
| チーフデザインディレクター:1 | プログラムディレクター:2 | アートディレクター:7 | サウンドディレクター:3 |
| デザインディレクター:7 | プログラム:38 | アート:8 | ミュージックディレクター:1 |
| ゲームデザイン:24 | テクニカルサポート:1 | キャラクタースーパーバイザー:1 | ミュージック:3 |
| イラストレーション:6 | サウンドエフェクト:4 | ||
| ロゴデザイン:1 | サウンドスーパーバイザー:3 |
考察
- 「マリオパーティ」の基本形としてチーフ◯◯ディレクターが◯◯ディレクターより上という階層です。
- ゲームデザイン、アートの名称は「マリオパーティ スターラッシュ」(2017)からです。「マリオパーティ10」(2015)まではプランニング、グラフィックデザインと呼称しておりました。
- Bezel Engineの活用からか、テクニカルサポートが少ないです。
- マリオパーティはミュージックよりサウンドエフェクトの人が多い傾向にあります。
「世界のアソビ大全51」(2020)について
作品全体の規模
| ゲームデザイン (合計:12) |
プログラム (合計:27) |
アート (合計:24) |
サウンド (合計:11) |
|---|---|---|---|
| ディレクター:1 | プログラムディレクター:2 | チーフアートディレクター:1 | サウンドディレクター:1 |
| デザインディレクター:5 | プログラム:23 | アートディレクター:2 | ミュージックディレクター:1 |
| ゲームデザイン:6 | テクニカルサポート:2 | アート:20 | ミュージック:1 |
| パッケージデザイン:1 | サウンドエフェクト:3 | ||
| サウンドサポート:3 | |||
| サウンドコーディネーション:2 |
考察
- 一回り小さいゆえか、プログラムにチーフプログラムディレクターがいません。
- アートがかなり少ないです。世界観がシンプルかつリアルなため工数が少なかったのでしょうか?
- マリオと関係しないためかキャラクタースーパーバイザーが不在。
「マリオパーティ スーパースターズ」(2021)について
作品全体の規模
| ゲームデザイン (合計:31) |
プログラム (合計:38) |
アート (合計:72) |
サウンド (合計:18) |
|---|---|---|---|
| ディレクター:1 | チーフプログラムディレクター:1 | チーフアートディレクター:1 | チーフサウンドディレクター:1 |
| デザインディレクター:10 | プログラムディレクター:5 | アートディレクター:8 | サウンドディレクター:3 |
| ゲームデザイン:20 | プログラム:31 | アート:58 | ミュージックディレクター:1 |
| テクニカルサポート:1 | キャラクタースーパーバイザー:1 | ミュージック:2 | |
| イラストレーション:2 | サウンドエフェクト:4 | ||
| パッケージデザイン:1 | サウンドサポート:1 | ||
| サウンドコーディネーション:2 | |||
| サウンドスーパーバイザー:4 |
考察
- 全体的な規模感が「スーパーマリオパーティ」(2018)より少し小さいです(それ以外に言うことがない…)
「エブリバディ 1-2-Switch!」(2023)について
作品全体の規模
| ゲームデザイン (合計:13) |
プログラム (合計:31) |
アート (合計:32) |
サウンド (合計:11) |
|---|---|---|---|
| ディレクター:1 | プログラミングディレクター:2 | アートディレクター:1 | サウンドディレクター:1 |
| コ・ディレクター:1 | リードプログラマー:1 | アートスーパーバイザー:1 | アシスタントサウンドディレクター:2 |
| リードゲームデザイナー:2 | シニアプログラマー:1 | アーティストマネジメント:1 | リードコンポーザー:1 |
| シニアゲームデザイナー:2 | プログラマー:8 | リードグラフィックアーティスト:1 | コンポーザー:3 |
| ゲームデザイナー:7 | ウェブエンジニアリングコーディネーター:2 | シニアグラフィックアーティスト:1 | サウンドデザイナー:3 |
| リードウェブプログラマー:1 | グラフィックアーティスト:6 | サウンドプログラマー:1 | |
| ウェブプログラマー:10 | 3Dアーティスト:5 | ||
| サーバーエンジニアリングコーディネーター:1 | リードUIデザイナー:1 | ||
| サーバーエンジニア:2 | UIデザイナー:3 | ||
| テクニカルスーパーバイザー:1 | シネマティックディレクター:1 | ||
| テクニカルサポート:2 | シネマティックプロデューサー:1 | ||
| シネマティックラインプロデューサー:1 | |||
| シネマティックプロダクションアシスタント:5 | |||
| シネマティックアーティスト:1 | |||
| ウェブデザイナー:1 | |||
| アートワーク:2 |
考察
- 他作品と比べユニークな担当が非常に多いです。1-2-Switchでも同様な担当があったのでしょう。
- 命名の法則がマリオパーティ系と異なります。必ず「◯◯デザイナー」と役職を明記しています。
- ウェブやネットワーク関係者を目にします。
「スーパーマリオパーティ ジャンボリー」(2024)について
作品全体の規模
| ゲームデザイン (合計:44) |
プログラム (合計:61) |
アート (合計:133) |
サウンド (合計:24) |
|---|---|---|---|
| ディレクター:1 | チーフプログラムディレクター:1 | チーフアートディレクター:1 | チーフサウンドディレクター:1 |
| デザインディレクター:11 | プログラムディレクター:3 | アートディレクター:4 | サウンドディレクター:2 |
| ゲームデザイン:32 | プログラム:49 | アート:118 | リードコンポーザー:1 |
| リードレンダリングエンジニア:1 | アートスーパーバイザー:3 | コンポーザー:1 | |
| システムプログラム:5 | アートワーク:7 | サウンドエフェクト:10 | |
| テクニカルサポート:2 | サウンドサポート:1 | ||
| サウンドコーディネーション:1 | |||
| サウンドスーパーバイザー:7 |
考察
- マリオパーティとしては過去最大規模です。
- 最大規模ですが、チーフデザインディレクターはいません。
- レンダリングエンジニアがいたりとグラフィック面の強化もされている?
- アート担当に対するアートディレクターの数が非常に少ないです。スーパーマリオパーティでは7名、マリオパーティスーパースターズでは8名おりましたが、今回はアート担当118名に対して4名のみです。