2016年11月14日に、このような考察がpriavatterに投稿されました。@lune_kirika 氏(以下きりか氏)によるコピー能力の分類がメインの考察です。『星のカービィ』シリーズではお馴染みな要素であるにも関わらず、体系的なまとめが今まで有志に作成されていなかったのは今回の考察を見て不思議に思い、自分もやってみたいと思いました。
流れとしては分析手法の解説から始め、次に対象範囲を、最後に結果となります。
分析手法
基礎として「それぞれのコピー能力はカービィのどの部分の値を変化させるのか?」という問いかけがあります。今回は以下の5つのメイン値と、1と4に付随する4つのサブ値を設定しました。
- 1:身体状態…取得によりカービィの体型、サイズ、体重、形質が変化するコピー能力が対象となる。コピー能力で変化するカービィの肌の色、装備(例:帽子)の有無、アクションによる無敵状態の発動は対象としない。
- 1-1:恒常的…取得によりカービィの体型、サイズ、体重、形質が常に変化するコピー能力が対象となる。
- 1-2:一時的…取得、または技の使用でカービィの体型、サイズ、体重、形質が一時的に変化するコピー能力が対象となる。
- 2:身体能力…取得により、カービィがノーマルモードで行える技能の熟練度、幅が大幅に拡大するコピー能力が対象となる。
- 3:装備取得…取得により、道具を必要とする技能が可能となるコピー能力が対象となる。
- 4:物質利用…取得により、吸い込んだ相手の構成物質を利用した技能が可能となるコピー能力が対象となる。
- 5:生産…取得による装備からの攻撃、カービィを媒体としたエネルギーの生産が可能となるコピー能力が対象となる。
- 5-1:エネルギー…生産物がエネルギーを基にする場合が対象となる。エスパーなど未知のパワーも便宜上ここに分類される。
- 5-2:実体…生産物が物質である場合が対象となる。リーフの葉やスナイパーの矢はこちらに含まれる。
2:身体能力 における「カービィがノーマルモードで行える技能」というのはゲームにおいてカービィがすっぴんで行えるアクションを指します。スロウやバックドロップ、スープレックスなど一部のコピー能力におけるアクションはノーマルでも使えそうな気はしますが、これらのアクションは全てノーマルモードでは行えないと設定しています。なお、ホイールは「走る」アクションを強化したコピー能力と捉えていますので身体能力が変化すると考えています。
続いて、3:装備取得 と4:状態変化 の区別ですが現実に存在する道具を利用する場合は3、カービィの口から体外へ放出する形の攻撃を持つ能力は4としています。つまり、ファイアやアイスは上の帽子からエネルギーを貰っているから3とするのではなく、バーニンレオやホットヘッド、ペンギー、チリーの構成物質を取り込み自らの能力として使役しているので4としています。エスパーもこのような判断から4に含まれています。
対象範囲
対象範囲はカービィwiki『コピー能力一覧』の通常のコピー能力だけです。同ページにある仲間との合体コピー能力、『星のカービィ64』のコピー能力ミックスなど他の12の能力一覧については含めていません。
結果
設定した値では、身体状態の恒常的は2、一時的は13、身体能力は6、装備取得は36、物質利用は18、生産のエネルギーは23、実体は23となりました。装備取得が36と半数以上を占めていますが、これはスロウなど「常識的にはできそうなアクション」を「ゲームのすっぴんではできないから、装備が無ければ不可能」と捉えたコピー能力があるのと、ウィングやビートルのように「ホバリングとはベクトルの違う飛行能力は装備が無ければできない」と想定したものがあるという2つの理由が原因です。
ただ、「装備を与えて強化する」形のコピー能力の実装は人間に当てはめて考えるのが非常にやりやすいため、身体能力の強化や物質を利用するコピー能力に比べて、根本的な実装難易度における優位が存在します*1。装備取得という変数を弄るコピー能力が多くなるのは避けられません。
これはあくまでも私が設定した「それぞれのコピー能力はカービィのどの部分の値を変化させるのか?」というお題に沿った形での分類ですので、他の方が設定したお題や対象範囲によって結果が大きく異なってくると思います。
最後にですが、この表はダウンロードできます。リンクはこちらから→●
*1:物質利用は人間界で定義される物質に実装の幅が限られてしまうため、その点で劣勢に立たされます